FT-NIR近赤外分光によるプロセス測定

農産物のリアルタイム分析

世界の人口が増加する21世紀の大きな課題のひとつは、食の安全や品質に妥協することなく、農業の生産性を最適化することです。

FT-NIR分光計によって、様々な生産段階における原材料の定量的な化学組成に関する情報が得られます。特に、粗脂肪、粗タンパク質、水分、粗繊維、粗灰分など、関心のある複数成分を同時に分析することができ、従来の分析に比べて大きなコストメリットを得ることができます。

オンラインFT-NIR分光計で、運ばれている試料を測定し、原材料の利用効率を最大化します。

従来の湿式化学法やクロマトグラフィー法を、FT-NIR分光法に置き換えることで、いくつかの利点が得られます。

  • 迅速かつ容易に測定可能
  • 非破壊分析
  • 一回の測定で複数成分を同時に分析
  • 有害な試薬が不要で環境にやさしい
  • オンライン測定による連続的なリアルタイム制御

油糧種子の加工

油の種類に応じて、種子や果実は機械抽出や溶媒抽出の前に、コールドプレスや熱処理をされます。オンラインFT-NIRによって、抽出工程に入る原料と、圧搾後のプレスケーキの水分と油分のレベルを監視することにより、プロセスの効率を迅速かつ確実に確認することができます。

動画では、ブルカーの非接触測定用センサーヘッドQ412/Aをベルトコンベア上に設置し、拡散反射法で試料を測定しています。原料や製品の品質変動に応じて、抽出工程を調整するために、水分、タンパク質、脂質の含有量をリアルタイムで測定しています。

詳細についてはアプリケーションノートをダウンロードしてください。

サトウキビの受入と搾汁

品質確認と取引のためのサトウキビ分析は、トラックの荷下ろし場で直接行うことができます。トラックからコアサンプラーで採取されたサトウキビの試料は、細断され、自動分析装置に供給されます。品質取引のために搾汁するかわりに、CPS(Cane Presentation System)を使って、重要なパラメータであるPol値、Brix値、水分、繊維分を直接分析することができます。

さらに、歩留まりと抽出効率を最適化するためには、製糖工程の様々な段階での制御が不可欠です。受入エリアと同様に、細断されたサトウキビはオンラインFT-NIRで直接分析することができ、委託品の回収可能な糖分の変動を追跡できます。さらに、関連するすべての搾汁の流れを分析して、抽出性能を確認し、最適化することができます。

粗飼料及び配合飼料の分析

Feed and Forage Analysis for Farmers

酪農家や畜産農家は、配合飼料から動物の生産性を予測するために、飼料の正確な栄養価を知る必要があります。

そのため、飼料製造者は、要求を満たす高品質の飼料を確保する必要があります。FT-NIR分光法では、水分、油分、タンパク質、繊維、灰分などのパラメータに加え、ADF、NDF、アミノ酸など、より特殊なパラメータを飼料の製造中に測定することができます。これにより、製造者や農家に安心をもたらします。


詳細情報